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日志


4月27日

新型インフルエンザのパンデミックがおこるかもしれない!

新型インフルエンザのパンデミックがおこるかもしれない!

 

メキシコで発生した豚インフルエンザはメキシコの患者の死亡率が約6%である。20代の若い人たちが犠牲者になっているそうだが、ウイルスに対する免疫力を持たないためであろう。タミフルは有効との話もあり、死亡率が10%以下なので、SARSほどの恐さはないので、少しは安心しているが。

しかし、アメリカ、ニュージーランド、スペイン、フランス、イスラエルなどにも新たな患者が発生しているそうだ。まだ宣言はされていないが、WHOにおけるインフルエンザパンデミックフェーズのフェーズ4であることは間違いない。メキシコに滞在した旅行客からインフルエンザが各国に持ち込まれ、拡がると、フェーズ5となり、さらに拡大すると、フェーズ6のパンデミックになる。

鳥インフルエンザを警戒していたが、豚インフルエンザとは意外であった。

宮里藍がメキシコで最終ラウンドのゴルフをやっているが、少し心配である。

各国の空港での検疫体制を厳重に行ってもらい、風邪症状がある人は必ず自己申告してほしい。

 

WHOにおけるインフルエンザパンデミックフェーズ

WHO2005年版分類による

フェーズ1 (前パンデミック期)

ヒトから新しい亜型のインフルエンザは検出されていないが、ヒトへ感染する可能性を持つ型のウイルスを動物に検出

対策の目標:世界、国家、都道府県、市区町村のそれぞれのレベルで、パンデミック対を強化する

フェーズ2 (前パンデミック期)

ヒトから新しい亜型のインフルエンザは検出されていないが、動物からヒトへ感染するリスクが高いウイルスが検出

対策の目標:ヒトの感染拡大のリスクを減少させ、仮にヒト感染が起きたとしたら、迅速な検知、報告が行われる体制を整備する

フェーズ3 (パンデミックアラート期)

ヒトへの新しい亜型のインフルエンザ感染が確認されているが、ヒトからヒトへの感染は基本的に無い

対策の目標:新型ウイルスを迅速に検査診断し、報告し、次の患者発生に備

える

フェーズ4 (パンデミックアラート期)

ヒトからヒトへの新しい亜型のインフルエンザ感染が確認されているが、感染集団は小さく限られている

対策の目標:隔離をはじめとした物理的な封じ込め対策を積極的に導入し、

ワクチンの開発と接種などの、事前に計画し、準備した感染症対策の実施に

必要な時間的猶予を確保するために、最大限努める

フェーズ5 (パンデミックアラート期)

ヒトからヒトへの新しい亜型のインフルエンザ感染が確認され、パンデミッ

ク発生のリスクが大きな、より大きな集団発生がみられる

対策の目標:隔離をはじめとした物理的な封じ込め対策を積極的に導入し、

ワクチンの開発と接種などの、事前に計画し、準備した感染症対策の実施に

必要な時間的猶予を確保するために、最大限努める

(フェーズ2~5)感染が見られている地域であるか、そのような地域との

人的交流、貿易があるか否か、まったく影響が無いかに基づき、対策の細部

を適宜改良する

フェーズ6 (パンデミック期)

パンデミックが発生し、一般社会で急速に感染が拡大している

対策の目標:パンデミックの影響を最小限にとどめるためのあらゆる対策を

とる

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http://www.nytimes.com/2009/04/27/world/27flu.html?_r=1&hp

(NY Times)

http://www.cdc.gov/swineflu/investigation.htm

(4/26USA21人の感染が確認されている)

http://www.forbes.com/feeds/hscout/2009/04/26/hscout626462.html

Forbes com

11月29日

【初音ミク】僻地医療崩壊を歌う

昨日、名古屋大学のH先生がYou Tubeに、非常に面白い初音ミクの歌があると教えてくれた。初音ミクは音声合成ソフトのことらしいが、初耳であった。でも、医療崩壊に関しての下記の歌詞の歌を聴くと、本当だなと同感してしまった。皆様も一度、一番下にあるリンクを押して、聞いてみてください。

 

【初音ミク】僻地医療崩壊を歌う

赤字増やしと責められて

高給取りとなじられて

今日も事務・コメ・ナースのために

せっせと点数稼ぎます

 

三分診療と叩かれて

待つのが長いと愚痴られて

昼飯食うのが夕方で

コンビに行ったらちくられた

 

心の僻地のお医者さん

夜も寝ないでがんばって

体や家庭を壊しても

誰も認めちゃくれません

 

深夜の救急切れ間なし

腰痛・鼻かぜ・酔っ払い

やっと医局に戻ったら

内線電話が鳴ってます

 

救急断わりゃ投書され

院長室に呼び出され

受けたらナス・コメ愚痴だらけ

明日の会議でつるし上げ

 

点数上げなきゃ責められる

いろいろやったら削られる

(先生方にもう少しコスト意識をもっていただいてですね)

新築・改築・ヘリコプター

赤字はみんな医者のせい

 

無理な救急運ばれて

地雷を踏んだら地獄行き

救済判決理屈抜き

後だしじゃんけん勝ち目なし

 

病院さっさと謝罪する

医者を切り捨て和解する

どうせ税金人の金

医者は呼ばれる人殺し

 

心の僻地のお医者さん

逃散するなら今のうち

 

http://www.youtube.com/watch?v=hmd7wCkjV3Q (【初音ミク】僻地医療崩壊を歌う)

 

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1月22日

産婦人科医師の逮捕に対する抗議(日本医学会長)、産婦人科部長の過労死による自殺

産婦人科医師の逮捕に対する抗議(日本医学会長)、産婦人科部長の過労死による自殺

 

産婦人科医師の不当逮捕、起訴に対する抗議、声明文が日本医学会長により出されているが、マスコミの報道はほとんどなかった。下記に引用する。もうすぐ、裁判が始まるそうだが、是非無罪を勝ち取ってほしい。産科医療の崩壊に拍車をかけた誤認逮捕であり、医学医療の歴史に残る事件として記録されるであろう。なお、医師専用掲示板における、この不当逮捕に対する閲覧件数が160万を超えているのは驚異的であり、前代未聞のことである。

 

平成18126

声明文

日本医学会長

高久 史麿

 

本年2,大野病院産婦人科医師が業務上過失致死と医師法第21条違反で逮捕されたことにつきまして,すでに多くの関連団体・学会から声明文・抗議文が提出されたことはご存じの方が多いと思います.

事例は前置胎盤と術中に判明した予測困難な癒着胎盤が重なった事例であったと報告されています.この事例は担当医が懸命な努力をしたにもかかわらず医師不足や輸血用血液確保の困難性と地域における医療体制の不備が不幸な結果をもたらした不可抗力的事例であり,日本における医療の歪みの現れといわざるを得ません.地方や僻地では一人の医師が 24時間365日体制で過酷な労働条件の中で日本の医療を支えています.過酷な医療環境の中で地域の医療に満身の努力をされ,患者側からも信望の厚かったといわれる医師が ,このような不可抗力的事故で業務上過失致死として逮捕されたことは誠に遺憾であります.むしろ過酷な環境を放置し,体制整備に努力しなかった行政当局こそ,その非を問わなければならないでしょう.不可抗力ともいえる本事例で結果責任だけをもって犯罪行為として医療に介入することは決して好ましいと思いません.

本事例は業務上過失致死のみならず医師法第21条違反にも問われております.この第21条は明治時代の医師法をほぼそのまま踏襲しており,犯罪の発見と公安の維持が目的で あったといわれています.異状死の定義については平成6年の日本法医学会の異状死ガイドライン発表以来数多くの学会で論争が続いている問題であります.日本法医学会の「過 失の有無に係わらず異状死として警察に届け出る」については,昨年9月にスタートした厚生労働省の医師法第21条の改正も視野に入れた「医療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」を含め,本件逮捕以降,政府・厚生労働省・日本医師会・各学会等関連団体で検討に入ったばかりであり,異状死の定義も定かでなくコンセンサスの得られていない 医師法第21条を根拠に逮捕することは,その妥当性に問題があるといわざるを得ません.過失の有無にかかわらず届け出なければ届出義務違反で逮捕される.届け出たら重大な 医療過誤が疑われ,業務上過失致死罪に問われる.医師は八方塞がりであります.純然たる過失のない不可抗力であっても,たまたま重篤な合併症や死亡事例に遭遇したことで逮捕されるようでは必要な医療を提供できず,大きな国家的・国民的喪失となります.消極的・防御的医療にならざるを得ず,このような逮捕は萎縮医療を促進させ,医療の平等性 ・公平性のみならず医療・医学の発展そのものを阻害します.若い医師は事故の多い診療科の医師になることを敬遠しており,ますます医師は偏在することになります.

日本医学会は異状死の問題に関する委員会でこの問題を検討しますが,今回,大野病院産婦人科医師の公判が近々に始まることを契機として以下の学会から同様の要望が出ていま すので,これらの要望をまとめる形で日本医学会から声明を発します.

 

 

日本整形外科学会

日本周産期・新生児医学会

日本消化器外科学会

日本超音波医学会

日本小児神経学会

 

また、河北新報に「お産SOS」の特集記事が掲載されている。悲しいかな、産婦人科部長が過労死自殺をしていたのである。

 

以下に記事を引用する。

 

(上)崩壊の瀬戸際/減る産科医 忙殺の連鎖

 「安心して産みたい」。妊産婦の叫びが聞こえる。東北各地で産婦人科を閉じる病院が相次ぐ。出生数がわずかながらも上向き、少子化にかすかな明かりが差す一方で、肝心の産む場が地域の中でなくなっている。「お産過疎」の進行は、全国的にも東北が特に深刻だ。医師不足、過酷な勤務、訴訟リスク…。産科医療を取り巻く厳しさは、都市も郡部も、大病院も開業医も変わりはない。さまよう妊産婦、悪条件の中で踏ん張る医師。東北に交錯する「SOS」の発信地をたどり、窮状打開の道を探る。(「お産SOS」取材班)

 

 「5日と2時間」。通知書類には直前の9カ月半に取ったわずかな休日数が記されていた。

 東北の公立病院に勤めていた産婦人科医。2004年、過労死の認定を受けた。亡くなったのは01年暮れ。自ら命を絶った。53歳だった。「僕が地域のお産を支えているんだよ」。家族に誇らしげに語っていた。

 亡くなる半年前、医師5人だった産婦人科で1人が辞めた。後任は見つからない。帰宅は連日、夜の10時すぎ。昼食のおにぎりに手を付けられない日が増えた。

 床に就いても電話が鳴る。「急変した。診てもらえないか」。地元の開業医や近隣の病院からだった。「患者さんのためだから」。嫌な顔一つせず、職場へ舞い戻った。

 心身の負担は限界に達しつつあった。ようやく取った遅い夏休み。1人の患者が亡くなった。「自分がいたら、助けられたかもしれない」。食は細り、笑顔も消えた。

 「つらいなら、辞めてもいいよ」。見かねた妻が言った。「自分しかできない手術がずっと先まで入っている」。そんな責任感の強い医師が死の前日、同僚に漏らした。

 「もう頑張れない」

 家族あてとは別に、「市民の皆様へ」という遺書もあった。お別れの言葉をしたためていた。「仕事が大好きで、仕事に生きた人だった。そんな人が頑張りきれないところまで追いつめられた」。妻は先立った夫の心中をこう思いやる。

 

 本年度、東北の6大学医学部・医大で産婦人科医局の新人はたった8人。東北大と弘前大は1人もいない。学生が産婦人科医になりたがらない。

 この10年で全国の医師は約4万人増えた。それなのに、産婦人科医は約900人減った。24時間、365日の激務。母子2人の命を守るプレッシャーがのしかかる。

 出産をめぐるトラブルや訴訟の多さも、なり手をためらわせる。

 06年2月には福島県立大野病院(大熊町)の医師が、帝王切開手術で妊婦を失血死させたとして逮捕された。医師1人体制で、年間約200件の出産を扱っていた。

 会津若松市の病院で働く産婦人科医曽我賢次さん(57)は言う。「限られた体制で命を救おうとした医師が結果を問われ、刑事罰まで受けるのでは、産科のなり手は減るばかりだ」

 10年前から、曽我さんはお産の扱いをやめた。今は内科と婦人科で働く。きっかけは後輩の突然死。「熱心で優秀な医師だった。夜中に呼び出され、病院へ向かおうとして倒れたと聞いた。やりがいだけで長く続けられる仕事ではない」。大学の同期5人のうち3人は内科などに移った。

 

 鉄の街として栄えた釜石市。04年、釜石市民病院はお産をやめた。隣の遠野市の岩手県立遠野病院は5年前から休診中。分娩(ぶんべん)を扱う開業医はいない。

 地域でお産ができるのは県立釜石病院だけ。「1時間以上かけ、市外から山道を越えてくる妊婦さんも多い」。産婦人科の医師小笠原敏浩さん(46)は言う。

 04年春、医師は1人から2人になった。もっと忙しくなった。それ以上に患者が殺到したからだ。入院患者は以前に比べて倍増した。出産は本年度、約500件に達する見通し。2人が手術に掛かりきりのとき、診察室は空っぽになる。

 分娩の数を制限すれば楽にはなるが、「行き場を失う人は出したくない」と小笠原さん。「産婦人科は大変なだけじゃない。面白さを若手に伝えるのも、僕の使命」

 生命の誕生に立ち会う喜びと誇り。重圧と真正面から向き合う医師たちが今、瀬戸際で踏みとどまっている。(2007/01/14

 

http://blog.kahoku.co.jp/osansos/2007/01/post_3.html (河北新報)

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追伸:ますます産科が崩壊してきている!

 

「産婦人科医引き揚げ 総合磐城共立病院 (マイタウンasahi.comより引用)

20070121

 周産期医療の拠点の一つ、いわき市立総合磐城共立病院=同市内郷御厩町=から、東北大学医学部が3月いっぱいで産婦人科医を引き揚げる方向であることが、20日分かった。県立医大は、代わりの医師確保に向けて準備を始めたが、産婦人科の勤務医数そのものが減っていることから、同市では産婦人科医不足がさらに深刻化しそうだ。

 東北大学医学部の岡村州博教授(周産期医学分野)は「人事を調整中なのでノーコメント」としているが、宮城県内の病院や同大での医師不足が背景にあるようだ。

 磐城共立病院は、県内に5カ所ある「地域周産期母子医療センター」の一つ。産婦人科医は03年春まで、嘱託3人を含む6人がいたが、開業などで4人に減り、昨年4月からは東北大が派遣している3人だけになった。

 市によると、同病院では、こうした事態を受け、診療の一部を規制し始めた。同病院が受け入れるのは、手術などを伴う妊婦に限ると開業医に通知した。しかし、規制しても、年間約600件の分娩数は横ばいのままで、今年3月末、派遣組の1人がやめることになり、「2人体制では、とてもやっていけない」と残る医師の引き揚げを決めた模様だ。

 県立医大の産婦人科講座では昨年12月、東北大やいわき市から連絡を受け、かわりの産婦人科医の確保へ動き出した。同医大の佐藤章教授は「若手には福島に残ってもらえるよう直接お願いをしたり、県立医大から新しくベテランを派遣したりして、少なくとも医師3人体制は維持したい」とする。地域内の別の病院で勤務する産婦人科医に移ってもらうことなども念頭に現在、市や関係先と調整中だ。

 市保健所によると、市内の出生数はこの数年3千人前後。他県などからの「里帰り出産」を含めると、年間で3700人程度が市内で出産しているという。

 一方、市内では、一昨年に呉羽総合病院=同市錦町=の産婦人科が休診となり、昨年8月には福島労災病院=同市内郷綴町=の産婦人科も休診した。市内の総合病院で産婦人科があるのは、松村総合病院と磐城共立の2院となっている。

 市では昨年末、市医師会や市病院協議会、市立病院幹部ら18人で構成する「地域医療協議会」を立ち上げ、医師確保策などの協議を始めた。公立と民間、勤務医と開業医といった枠組みを取り払い、新しい協力関係を築くことを狙っている。」

http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000000701210003

10月16日

医師の給料は高いのか?

      医師の給料は高いのか?

 

下記の文章は、医師専用掲示板で書いたものである。

 

一般サラリーマンと比較して、医師の給料が高いかどうかの記事が最近、朝日新聞にのったことがあった。教育年数が長く、長期間低賃金の期間があるプロフェショナルである医師と一般サラリーマンとなぜ比較するのかと、頭にきていた。比較すべき職種は弁護士ではないかと思っていたところ、プレジデント(2005125日号)にそのデータが出ていた。予想通り、医師の給料は高くはなかった。なお、テレビ会社の給料が高いのには驚いてしまった。

 

弁護士 2101万円

開業医師 2086万円

パイロット 1713万円

(フジテレビ社員 1567万円)

(朝日放送 1525万円)

(日本テレビ放送網 1462万円)

(TBS 1443万円)

公認会計士 1426万円

(テレビ朝日 1357万円)

歯科医師 1329万円

税理士 1266万円

医師 1227万円

大学教授 1153万円

大学助教授 917万円

 

http://hranmu.spaces.live.com/blog/cns!F6D2A9D447E0DCE9!534.entry

http://hranmu.spaces.live.com/blog/cns!F6D2A9D447E0DCE9!542.entry

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3月25日

医療裁判の地裁での判決文が公開されているのをご存知でしょうか?

医療裁判の地裁での判決文が公開されているのをご存知でしょうか?

 

神経内科医あまりす先生のブログからの引用です。

http://blogs.yahoo.co.jp/yukihiko4302/30730008.html

 

最近読んだ医療ジャーナルからです。

患者のAさんは、55歳の男性でした。
B内科医院で、C型肝炎と診断されました。
インターフェロンによる治療を勧められましたが、
Aさんはそれを拒否いたしました。
それから約9年後、Aさんは別の病院で、末期の肝臓癌と診断されました。
およそ1年後に、お亡くなりになられました。

さて、Aさんの家族は、内科医院院長のB医師を相手取って、
約7千万円の賠償を求めて、提訴いたしました。

東京地方裁判所は、B医師の過失を認め、約4千万円の賠償を命じました。

(引用終了)

 

ニューロドクター乱夢のコメント

 

あまりす先生はご存知のことと思いますが。僕の勤務している病院では、くも膜下出血の疑い患者(頭部CTにて微小出血?)に髄液検査の必要性を説明しましたが、患者が検査を拒否し、その夜に再破裂にして死亡した事例がありました。最高裁まで争いましたが、病院側の敗訴になりました。

 実はその事例の地裁判決文は地裁のHPに掲載されているのを発見して驚いたことがありました。

下記のリンクは、C型肝炎患者が最終的に肝癌で死亡した事例で、担当医が肝癌の発見を見逃したことによる過失がありとされた地裁での判決文があります。あまりす先生の提示された事例のように思います。

 

http://courtdomino2.courts.go.jp/kshanrei.nsf/c1eea0afce437e4949256b510052d736/27c71752c47af02f492570e3003048a0?OpenDocument

 

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2月14日

NHKラジオの深夜便、仲良し時間

 

         NHKラジオの深夜便、仲良し時間

 

 NHKラジオの深夜便という番組では、時々、感動的な話が放送されている。聖心女子大学の鈴木秀子教授の「けんちゃんからの贈り物」(『死者と生者の仲良し時間』(文芸春秋)の本に書かれている)を寝ながら聞いていたが、涙が出てくる程のいい話だった。教授は死にゆく患者との心の交流を実践しているが、次のような話が語られた。「仲良し時間」は彼女の『死にゆく者からの言葉』(文春文庫)に出てくる言葉である。

 

 白血病の6歳の患者を持っている両親が担当医に『死にゆく者からの言葉』という書物をプレゼントした。けんちゃんは治療の甲斐なく死亡してしまった。アパートでお通夜をしていたが、午後10時すぎに、3人の担当医が弔問に訪れた。彼らは無言で子供のそばに座っていたが、真夜中を過ぎてから、一番若い医師が急にしゃべり始めた。

 

「僕と息子とけんちゃんは仲良し時間を持ったんですよ」

 

 「仲良し時間」とは、死期の近づいた病人が、その死の直前、急に元気を取り戻して、あたかも回復したように思われることがあり、その間、病人はさりげないかたちで、言い残したり、したいと思ったことを成し遂げたりする。世を去るにあたっての準備の時間、和解し、愛を分かち合う時間、そうした死の前のひとときは、一部の医療関係者の間で、「仲良し時間」と呼ばれている。

 

 亡くなる2週間前に彼が病室を訪れたら、けんちゃんが丁度、にがい薬を飲んでいるところで、水を口に含んでいた。彼は何故か急に喉が渇いているんだと言い出したら、けんちゃんは、「先生、これ飲めば」と言った。これがけんちゃんと彼との仲良し時間でした。

 

 また、1時間ぐらいして、その次に若い医師がまた、しゃべり始めた。

 

 彼もけんちゃんと仲良し時間を持った。それはけんちゃんが亡くなる1週間前だった。お尻に筋肉注射をしていたが、けんちゃんが、「痛いよ、痛いよ」と言うので、彼は「ごめん、ごめん」と言うと、けんちゃんは、「いいよ、先生、許してあげるよ」と笑顔で答えてくれた。それを聞いた若い医師は全世界から許されたような気がして、いままでの人生の中でおかした過ちや愚かさや悲惨な罪でさえ、すべて許されたおもいだったと述べた。そして、この世に生きていることを許されていることが、どんなに大きな価値をもつことかまざまざとわかったと述べた。

 

 夜明けになってきても、3人の医師は帰ろうとしなかったが、一番年輩の医師が語り始めた。

 

 亡くなる前日に、彼は病室を訪れると、予期せずに、「先生、疲れているんだ」と言ってしまった。そうしたら、息が絶え絶えのけんちゃんが、必死で体をずらしながら、ベッドの上端にたどりついて、胎児のように体を丸めて、広く空いたベッドを指し示して、にっこり笑って言った。「先生、ここに寝れば」

 

 最愛のけんちゃんを失った悲しみは深かったが、その夫婦は、3人の先生に見守られながら、この世での使命を果たし終えた息子が、天に帰ったという、不思議な慰めも感じていた。そうした慰めに気づくと、子供を失ったことよりも、自分たちにけんちゃんという子供が、6年間も与えられたことへの有り難さが、二人の心にわき起こった。

 

「一人息子をなくして悲しいし、寂しいけど、もっと深いところで、感謝と喜びを感じています。人生は長さだけでは計れないものですね。けんちゃんは、親である私たちに、人間として一番素晴らしい贈り物をしてくれたと思うのです。最高の親孝行息子でした。」

 

 このような話を医療関係者は学ぶべきであると思う。けんちゃんの人生は短かったが、苦しい状況であっても、やさしさや思いやりの重要性を我々に教えてくれている。

 

 また、鈴木教授は次のようなことも述べていた。亡くなる直前の患者に、今何をしたいと思うかと尋ねると、次のような返事がほとんどだったそうだ。

 

1。家に帰りたい。

2。ごはんを食べたい。

3。一度でいいから、大地を歩きたい。

4。喧嘩別れした人と和解したい。

 

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2月11日

日野原重明先生、尊敬すべき医師

日野原重明先生、尊敬すべき医師

 

医師専用掲示板で、日野原先生のことを批判しているコメントがあったので、反論した。

 

日野原重明先生は尊敬している医師の一人です。日本に、POSによるカルテ記載を紹介、「平静の心」を翻訳、クリスチャンドクターとしての実践活動、地下鉄サリン事件で聖路加病院での患者診療への陣頭指揮(NHKプロジェクトXで放映されていた)、新老人の会の設立、広島での平和メッセージなどなど、僕の知らないところでも大活躍されている医師です。合宿形式での臨床指導医研修でも、日野原先生の講演ビデオを見ました。彼は歴史に残る偉大な医師の一人だと思います。

 

http://www.medical-tribune.co.jp/special/mt-spe.htm (21世紀への提言 我が国に医療をどう導くべきか)

http://www.bestlife.ne.jp/hinohara/ (日野原重明オンライン、彼のお話を映像で聞けます)

http://impression-area.com/article/269083.html (93歳でのNHKの

インタービュー)

http://www5f.biglobe.ne.jp/~kitanosa/rennsai/sono52.html (日野原重明・小澤征爾 世界へおくる平和のメッセージ) 

http://peace60.12az.com/ (詩~平和の日を子供たちが~)

http://spaces.msn.com/hranmu/blog/cns!F6D2A9D447E0DCE9!371.entry

(日野原重明、マザー・テレサ)

http://spaces.msn.com/hranmu/blog/cns!F6D2A9D447E0DCE9!127.entry

(理想的な医師:日野原重明、新臨床研修医指導医養成講習会

http://www.bl.mmtr.or.jp/~shinjou/rou8.htm (百寿者:聴力が問題なしの人が20%)

1月30日

いのちの教育?理系白書

            いのちの教育?

http://spaces.msn.com/rikei/blog/cns!B2DB7723CECCAA05!4847.entry(理系白書)

 

僕の高校時代は、物理、化学、地学、生物は必修だったと思います。ただし、大学受験科目は物理と化学でした。生物は覚えることが多かったのと、入試問題が難しかったから選択しませんでした。また、当時の生物も面白いという印象はありませんでした。

いのちの教育ということですが、いのちは当然、ヒトの命ということですね。現在、地球上で君臨しているのはヒトですから、一番大切にされるべきです。無駄な殺生はできるだけ避けたほうが良いと思いますが、ヒトは無機物、微生物、植物、他の動物の一部を摂取していかないと生きてはいけない。菜食主義者も命を持っている植物を食べているので、他の生命を犠牲にしているので、我々と同じだと思います。

 ヒトに害を与える細菌もインフルエンザウイルスも生き残るために、遺伝子を変異させています。天然痘ウイルスは撲滅されましたが、ヒトにとって極端に有害なものは根絶しないといけません。

 一人の人の命は地球より重いという言葉がありますが、これはエコロジカルな観点から見ると間違っています。僕は地球も命を持った生き物だと思っています。生きている太陽があり、生きている地球があるおかげで、多種多様な生物が進化、そして一方、絶滅もしています。人類がそのうちに地球から排除されないよう願っています。

 

http://www.csu.edu.au/learning/eubios/BHSJ.htm (生命倫理教育アンケート)

http://www.terra.dti.ne.jp/~taksato/kannkyou/kanrin.htm#625 (環境倫理学)

http://www.saiton.net/ethics/kougimenu2.htm#menu (応用倫理学)

http://wwwj2.comp.eng.himeji-tech.ac.jp/news/docs/hm9-3.html (一人の命は地球より重い?)

http://www.hatena.ne.jp/1121623079 (議論)

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http://www.blogaward.jp/section.php?section=5 (日本ブログ大賞2006に推薦をお願いします)

 

 

11月5日

日野原重明氏、マザー・テレサ、赦し

日野原重明氏、マザー・テレサ、赦し

 

先日、日野原重明先生が文化勲章を受章した。その前に、NHK-BS番組で広島原爆投下60周年の慰霊行事で日野原先生が広島で自作のメッセージを朗読していた。人類の平和のためには、赦しが必要であることを淡々と述べていた。彼はクリスチャンであるから、イエス・キリストの教えが色濃く反映されていた。

本日、「マザー・テレサ」という、オリビア・ハッセー主演の映画を見てきた。やはり、赦しが出てきた。愛されるより、愛しなさい。慰められるより、慰めなさい。

 

マザー・テレサの生い立ちの部分が紹介されていなかったので、インターネットで調べてみた。約2時間で、マザー・テレサのすべてを表現することは難しいと思った。彼女は神からの啓示を受けたと述べていた。ジャンヌ・ダルクも、やはり神からの啓示を受けていた。

 

以前、日本医師会の特集号に、日野原先生の言葉が紹介されていた。

 

日野原重明氏の言葉

 

William Osler(平静の心(医学書院)の著者)は、「医学はサイエンスに支えられたアートである」と言いました。医学はサイエンスであるということ、それからハイテクノロジーでもある。この二つは必要ですが、それは、どのような時期に、どのようなアプローチの方法が患者に適用するかという適用の術があるわけですね。これは今すべきではないとか。これ以上検査をすべきでないとか、今は原因を追求するより痛みを軽くしてあげる方がよいとか。知識と技術を適用する術(すべ)、これがアートだと思うのです」

 

  オスラーの本は10数年前に読んで以来、つんどく状態だ。

 

「アフリカで非常に素晴らしい働きをされたシュヴァイツアー博士が、「お医者さんは非常に恵まれている。医学・医療をやることで生活が保証されている。全力を尽くしてくれる良心的にやれば、患者がなくなっても、先生は精一杯してくれた、先生に感謝するといわれる。生涯勉強を続けないと、本当に立派な医師ではありえない。だから、勉強をせざるをえないような状況に置かれている職業、これは他にはないのではないか。だから”感謝して医療関係の人は生涯の学習に励まなくてはならない”という意味のことを言っているのでね」

 

 僕が高校生の時に医学部を志望した理由はいくつかあるが、一番大きかったのは自分がどんどん勉強することが、人のためになるという単純な理由だった。他の職業では勉強したからといってすぐに職業的な成果に反映するわけではないが、医療の分野では知識・技術の獲得が即、患者の診療に役立つ実学である。また、未知の分野の謎の解明に挑戦するという創造的な仕事もあり、また、人間とは何かという人間学も学べるし、やりがいのある職業だ。医者の分野は多種多様でスポーツマンタイプから、小説家、哲学者タイプとかものすごく幅広い人材が活躍している。

 

       肝臓癌で50歳で死亡した友人の話

 

「日野原氏:「あなたは苦しいのに、私が診察を終わって部屋を出る時のあなたの微笑は本当に美しい。どうしてそんな表情ができるのですか」

患者:「先生には、長い間お世話になり、何一つお返しできるものはありません。私が先生に贈れるのは、ただ微笑だけです」

 何と美しい言葉か、私は彼の感謝の心のしんがわかったような気がした。苦しい中にも何と謙虚で、つつましやかな微笑の中で彼は病に耐えていたことか。このような患者さんは、私たち医師に大きなメッセージを伝えてくれる。」

 

 これは美しいお話であり、模範的な患者だ。仏教では笑顔を与えることを顔施と言われているそうだ。浄土真宗を信仰していたおばあさんで、ALS(筋萎縮性側索硬化症:ホーキングが患っている病気。ルイ・ゲーリック病ともいう)患者がいた。いつも、診察にいくと、息苦しい顔をしていたが、別れ際には笑顔を贈ってくれた。最後は人工呼吸器をつけずに安らかに亡くなられた。

 

 

http://www.infosnow.ne.jp/~uwabe/izinkan13.htm(マザー・テレサ)

http://www.walkerplus.com/tokai/latestmovie/mo3625.html (マザー・テレサ)

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11月2日

アメリカの鳥インフルエンザ対策費と日本の科学研究費

アメリカの鳥インフルエンザ対策費と日本の科学研究費

 先日、東京での研究会の意見交換会の席上、学術審議会委員である先生が科研費の話をしていた。記憶は正確ではないが、医学関連の科研費の総額は葯1800億円ではなかったかと思う。総額は少ないと思ったが、その夜、ホテルでインターネットからのニュースを見ていたら、下記の記事があった。なんと、アメリカでの鳥インフルエンザの緊急対策費が80億ドル(約8800億円)である。さすがに、アメリカだなと感心した。なお、今年はインフルエンザワクチンの接種を必ずしておくべきである。

「米上院は27日、世界的な流行が懸念される鳥インフルエンザの緊急対策費として政府に求めていた80億ドルの予算を承認した。ワクチン開発や抗ウイルス薬の備蓄のほか、米政府が新たに打ち出した新興感染症用の「早期警戒網」の構築などに支出される。(ワシントン支局)(200510291934  読売新聞)」

 以前に、SARSの危険が取りざたされたときに、当院でも下記のような対策がとられた。

近くの空港が縮小され、中部国際空港が開業したため、下記のようなことは現実には起こらないのではないかと期待している。

 

           当院でのSARS対策 (2003/05/28)   

当院でのSARS対策が決定された。内科の診療科が順番に担当していく。SARS患者が出たら、1人の医師が5日間、隔離病棟で連続勤務となり、外部には出られない。その後、10日間は看護士寮または研修医寮で隔離状態となり、家族を含め、他の人との接触が禁止される。担当医は、完全防御で診療にあたるので、10日間の隔離は不要ではないかと質問したが、現時点では絶対、二次感染者を出さないために必要であるとのこと。神経内科医がSARS患者の診療にあたると、15日間、そのスタッフが神経内科診療を免除されることになる。その抜けた仕事を残りのスタッフがやることになるが、外来を一部閉鎖の事態においこまれることになるのではないかと危惧している。SARS患者が入院してこないことを期待している。

 

鳥インフルエンザ  2004/01/28

WHOが鳥インフルエンザウイルスの遺伝子が変異し、人から人へ伝播し、世界

的に300万人の死者を出す可能性を警告した。

下記のアブストラクトも参考になるであろう。

http://www.pnas.org/cgi/content/abstract/0308352100v1

 

スペイン風邪   2004/02/06

1918年に世界的に流行したインフルエンザは鳥インフルエンザウイルスと関係があったことがわかったそうだ。SARSよりも恐い病気である。瀬名秀明氏は去年、鳥インフルエンザについての調査を中国で行っている。彼の父親はインフルエンザウイルスの研究者であるが、僕がペンシルバニア大学に留学していた時期に、ペン大で研究していたそうだ。

 

鶏インフルエンザ  2004/03/01

京都の鶏業者の対応は犯罪ではないか?

今年は大丈夫だろうが、次年度の冬は新型インフルエンザが猛威をふるい、世界中がパニックになるかもしれない。その発生周期(10~40年)を考えると、もう、そろそろ新型ヒトインフルエンザが出現してもいいころだ。ワクチンがどの程度、有効かが問題となる。

http://homepage3.nifty.com/takakis2/ai.htm

 

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8月3日

群馬大学医学部不合格の55歳女性が大学を訴える

 群馬大学医学部不合格の55歳女性が大学を訴える

 

医学部入学試験での面接の評価ですが、研修医の評価にも使われる下記のような性格の特性の評価もあるのではないかと思います。たとえば、協調性、積極性、明朗性、誠実性、責任感、リーダーシップなど。問題になっている女性は、年齢以外に評価の低い性格特性があったのではないかと推測されます。学力試験の成績だけで、合否が決まるわけではないのですから、その女性の主張は間違っていると思います。

 

なお、大学の事務の担当者が年齢のことに言及してしまったのは、大失態で、責められるべきです。

 

また、個人的には、国立大学医学部を受験した子供を持つ親の立場から見ると、55歳の女性よりも、希望に燃えて医学部受験に努力をしている若き学徒を優先してほしいと思います。55歳は僕と同じ年齢です。これから医学部、初期臨床研修、後期臨床研修を終えるころには定年です。体力が持たない、また、膨大な医学知識を吸収可能かどうかなど、不安材料がいっぱいです。

 

http://www.shutoken-net.jp/2005/07/050706_2tokyo.html

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6月12日

没になった依頼原稿―和歌山砒素カレー事件

没になった依頼原稿―和歌山砒素カレー事件

 

 この事件は当初、青酸カリによると思われていたが、砒素による中毒であることが判明した。その後、文藝春秋1998年11月号で中3の三好万季さんが、『毒入りカレー殺人 犯人は他にもいる』というタイトルで発表し、話題を呼んだ。初めて読んだ時は驚いたが、冷静に読み直すと、彼女の記載内容に問題があることもわかった。そのうちの一点だけあげることにする。

 

「現実には毒物中毒への救急処置がとられなかっただけでなく、気休めに過ぎない点滴や抗生物質が処方され、催吐や下剤ではなく、逆に鎮吐剤などが処方された。これは医療による「さらなる加害」とは言えないだろうか。」

 

 気休めに過ぎないという感情的な表現の次にくる点滴や抗生物質は実際には重要な治療だ。点滴治療はhypovolemic shockや電解質補正に必要だし、抗生物質は誤嚥性肺炎がおこりうる状態での細菌性感染症の治療に通常投与する。

 

 初期段階で薬物中毒の可能性を鑑別すべき疾患に入れることは至難だったのではないかと思う。飲食物による大量殺人を企てた事件は医師側にも想像外だった。しかし、今後の教訓として、まれな犯罪事件も鑑別の中に加えねばならない。

 

 ところで、診察診断学(医学書院)には、腹痛を来す主要内科的疾患として脊髄癆、鉛中毒、ポルフィリン症が記載されている。鉛ではなく、重金属中毒と訂正した方が良いだろう。医師の脳裏の鑑別疾患の中に稀な疾患がインプットされているかが問題であるが、少なくとも教科書の記載を訂正すべきだ。

 

 なお、朝日新聞社のHPにこの事件の検察側の冒頭陳述が書かれているが、次の誤字が記載されている。また、HPのアドレスがseisan(青酸カリ)と書かれているのを発見して唖然としてしまった。

 抹消循環不全(http://www.asahi.com/paper/special/seisan/index.html)

 

コメント:最後の朝日新聞に関するコメントを読み、編集者が没にしたのであろう。医学雑誌の臨床メモにあからさまな批判を書いたのがいけなかった。誤字などは、僕自身もよくあることであるから、大目に見ておくべきであったかもしれない。当然ながら、上記に記載した記事はインターネット上から抹消されている。

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6月3日

二十一世紀の医学・井村裕夫氏の講演

二十一世紀の医学・井村裕夫氏の講演

 

福井医科大学創立二十周年記念講演会があり、下記の先生による講演があったが、僕のメモを紹介する。真面目にメモしていたのは、僕だけのようだった。

 

平成12年10月20日

 

“二十一世紀の医学” 科学技術庁科学技術会議員 井村裕夫

 

#1 20世紀の医学の業績

 感染症の予防と治療

 遺伝子の構造の解明

 生体の調節機構の解明

 画像診断学の進歩

 麻酔と手術法の進歩

 脳機能の解明―これは21世紀にも続く

 

#2日本人の平均寿命の延長

 縄文時代 15歳以下 (小児死亡率が高かった)

 奈良時代 22歳

 徳川末期 28歳

 1920年 43歳

 2000年 78歳

 

#3 死因の変化

 肺結核、肺炎、胃腸炎などの感染症による死亡が激減―感染症対策の進歩

 悪性腫瘍、心疾患、脳血管障害の増加

 

#4 新興感染症の出現

 ウイルス

  HIV        エイズ

Hantavirus    腎症候性出血熱

Filovirus  エボラ熱

Hepatitis G  肝炎

 

 細菌

  E coli O157      出血性大腸炎、ベロ毒素(赤痢菌と同じ毒素)

  レジオネラ症     フィラデルフィア、在郷軍人病、エアコンの水で増殖

   Helicobacter pylori  消化性潰瘍

   コレラO139     ベンガル湾、新種

原虫

cryptosporidium      胃腸炎

 

#5 再興感染症の出現

 結核の集団発生

1918年 死亡率が再興であったが、以後減少

1985年 減少がとまり、平坦となったが、1989年から増加に転じた

理由:

1。結核菌の毒性・感染力の変化―進化

2。薬剤耐性―多剤耐性菌の出現(3種類の抗結核剤に耐性)、とくにエイズの患者

3。宿主の変化―未感染者の増加、免疫低下者の増加(老人、エイズ、糖尿病)

 

#6 進化から見た感染症―宿主と寄生虫

1。普遍的現象:細菌とバクテリオファージ2。長い歴史:ミトコンドリアはDNAを持つ。20億年前に真核生物に進化する段階で ミトコンドリアが寄生虫として細胞に感染したとのは間違いない。

3。淘汰と共進化:寄生するもの、されるもの両者に見られる

 

#7 感染と共進化

 微生物が宿主に感染すると宿主は、微生物を排除するような防御機構を進化させたが、微生物も、この防御機構をのがれるように進化

 より強力な防御機構の進化

 性の進化(有性生殖)の理由:無性生殖では、同じ遺伝子だけ遺伝するため、感染への抵抗が弱くなる。雌雄の生殖により、DNAの組み換えがおこり、多様なDNAができ、感染への抵抗が増していく

 抗生物質の使用は、微生物の耐性菌への進化を促進した

 

#8 感染症への対策

1。新しい抗生物質の開発と使用法の確立

2。抗ウイルス剤の開発

3。新しい概念に治療法の開発。たとえば、毒素DNAの発現を抑制する薬

4。予防法の開発と普及

 

 細菌は一世代が20分だが、人の一世代は20ー30年

 

#9 病原ゲノムの解明による治療・予防の開発

 例:DNAワクチン

 

#10 成人病と生活習慣病

 成人病と言う名称は日本だけ通用する概念であり、厚生省の政策的概念である。 Center for Adlut Diseaseという英語訳は、性病センターと同じ意味で外国人はこの 表現を見て驚いたそうだ。

 成人病:成人後半からなる多くの病気、早期発見による二次予防

 生活習慣病:生活改善による一時予防が可能

 

#11 複雑性疾患(多因子性疾患)

 遺伝要因と環境因子(生活習慣、加齢)とが、複雑にかかわりあっておこる病気

 

# 12 糖尿病

1。1975年より増加(有病率):診断の向上と実質的な数の増加

2。糖尿病・糖尿病予備群

   40歳台 10%が糖尿病(680万)

      20%が糖尿病予備群

3。40歳以上の日本人のDM有病率

    ハワイ22%、ロス16%、広島6%

    ライフスタイルが変わるとDMが増加する

 

#14 倹約遺伝子(Thrifty Gene, 1962 Neel)

 食糧不足の時代には、糖尿病の遺伝子を持った人は少ない食糧で生き延びることができたという考え

 こういう人が飽食すると、糖尿病になる。

 

#15 わが国における文明の変化

 10万年前  旧石器時代

 1万年前   縄文文化時代―狩猟が主、原始的農業の始まり

 2200年前 弥生時代―集約的農業、大陸からの移民、水田・稲作人口の増加

 奈良・平安時代 都市化(藤原道長は糖尿病)

 明治      近代化・工業化

 

#16 肥満に関与する遺伝子

  OB/OB: 肥満、OB/N:正常

 1994 フリードマン、レプチンの発見

     脂肪細胞にレプチン―OB蛋白―血液に出る―脳のレセプター

     ―食欲を抑える

   レプチン受容体の異常―肥満

     例:点突然変異―グルタミンがプロリンに変異

 Body Mass Indexが22の人の死亡率が一番低い―標準体重

 

#17 エネルギー倹約遺伝子候補

 インシュリン系―インシュリン抵抗性遺伝子

 レプチン系―レプチン抵抗性遺伝子

 脂肪細胞―β3adrenergic receptor, PPARαなど

 

#18 多因子病の成因

遺伝素因だけで発症するもの―単因子遺伝

遺伝素因に環境因子(生活習慣など)がからまって発病するもの―多因子病

多数の遺伝子が糖尿病を起こす場合には解析が困難

 

#19 ヒトゲノム計画

 30億の塩基対

 5ー10万の遺伝子

 80兆の細胞に存在

 毎日約6%がターンオーバー

 変異と修復を繰り返す

 遺伝子多型の数は280万以上

 

#20 ポストゲノム研究

 比較ゲノム学:進化の研究、機能の推定

 機能ゲノム学:発現遺伝子の解析

 疾患遺伝子の決定:

 薬物ゲノム:

 構造ゲノム:蛋白の構造

 人類学的研究:

 

 

#21 比較ゲノム学

 イースト遺伝子の数 6223

 哺乳動物遺伝子と相同性は30%

 

Werner syndrome:老化が促進されている病気で糖尿病も見られる

DNA helicaseの異常―WRN遺伝子

 

イーストの相同体 SGS1変異株(WRN遺伝子が組み込まれている)

通常の野生株では40回の細胞分裂が可能、しかし、上記の変異株では20回の細胞分裂で死滅する。イーストの場合には、死滅する直前にmating factorを産生し、 イーストが互いにmateし、新たにイーストがつくられる。

 

#22 プリオン

  狂牛病

 立体構造が変わる―病気をおこす(正常プリオン―異常プリオン)

 プリオンが発現している酵母が見つかった―進化と関係がある

 

#23 DNAチップ・DNAマイクロアレイ

 一つのスライドで2~3万のDNAを検査できる

 乳癌発現遺伝子

  新しい分類:薬剤の反応、予後、転移を規定する遺伝子の同定は今後の研究課題

 

#24 SNP(スニップ:single nucleotide polymorphism)

1。蛋白コード領域のSNP

 遺伝子産物機能に影響

2。遺伝子発現調節領域(プロモーター、イントロン)

 遺伝子産物の量に影響

 

 病気のなりやすさ、薬剤に対する反応、副作用がわかる

 

#25 複雑性疾患complex disease

パーキンソン病

 精神分裂病

 老年痴呆

 癌

 アレルギー

 自己免疫疾患

 

 糖尿病

 高血圧

 高脂血症

 

#26

 ゲノム

 トランスクリプトーム :mRNAのすべて

 プロテオーム:蛋白のすべて

 メタボローム

 

#27蛋白立体構造の解析

 NMRパークや西播磨にあるスプリング8

 

#28 ターゲットとなる蛋白

 リセプター、酵素、ホルモン、DNA、イオンチャンネル

 

#29 ゲノム医学

1。遺伝子検査

2。複雑性疾患:高リスク群の選別―予防

3。感染症:感受性

4。薬剤:耐性

 

 個の医学―テイラーメイドの医学

 

#30 ゲノム情報学

 創薬、疾患遺伝子、人類学

 

#31

 1。ポストゲノム

 2。細胞生物学

 3。個体―脳・心・身体

 

 

#32 新しい学問分野

生物情報学:

システム生物学:近いうちに3つの講座ができる予定

 コンピューターに情報を入れて、機能を予測、最終的には人体をコンピューターであらわす

医用工学:以前からある分野だが、マイクロマシーンの開発がアメリカで進んでいる

自己増殖する機械の開発、そして自己進化する機械の開発

 

#33

最終的には、これらの成果を臨床医学に翻訳していけないといけない

5月22日

産婦人科医がゼロになってしまう!

産婦人科医がゼロになってしまう!

 

 先日、尾鷲に行ったときに、ある人が尾鷲総合病院の産婦人科医が7月からいなくなってしまうことを嘆息まじりに教えてくれた。産婦人科の開業医も廃業してしまったそうだ。紀南病院(御浜町)に、お産・2次救急機能が統合される予定で、車で1時間半もかかるそうだ。尾鷲だけの問題かと思って、情報をインターネットから収集すると、そうでもなかった。

 

“大学病院の産婦人科に医師の派遣を依頼している全国1096病院のうち、大学が派遣を取りやめ、産婦人科医が全くいなくなった病院が全体の11%、117施設に上ることが16日、日本産科婦人科学会(日産婦、会長・藤井信吾京都大教授)の調べで分かった。”(2月17日毎日新聞)

 

尾鷲市議会の議員たちが、三重大学や県議会、県健康福祉部に常勤医師の確保を要請したが、現実には産婦人科医の確保は困難であろう。

 

少子化が問題になっているのに、産婦人科医も小児科医も不足状態では、安心して子供を生み、育てることが難しい状況になってきている。

 

http://www.e-nurseweb.net/mdnews/detail.php?id=572 (毎日新聞の記事)

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5月9日

急性アルコール中毒

                

                     急性アルコール中毒    

 

 春になると、大学でクラブの新入生歓迎コンパが行われる。一気飲みによる死亡事件が出て、その試みをさせることは犯罪であるとされたため、その試みは少なくなってきたようだが、急性アルコール中毒により、学生が救急部に運ばれてくることはまれではない。

  僕は大学の卒業式の後の飲み会で、にがい経験があった。一次会は、パブリックバーに行って、ウイスキーの水割りやジンフィズを飲み、いい気分になって酔っぱらってしまった。二次会にはその当時、地元のラジオとかテレビで出演していて有名だった女占い師が経営する、同名のバーに5〜6人で入った。カウンターで、ビールを飲み、その女占い師と話をしていて、なにかの拍子で、「あんた、頭悪いね!」と言われてしまった。僕は急に気分が悪くなり、吐きそうになり、トイレにかけ込んだ。トイレで吐いて、その後、吐物を流したが、友達が心配して来てくれたが、どうも僕はその時の記憶がはっきりしていなかった。

「おい、トイレにたまっている水を飲んでいたぞ!」と言われてしまった。

「ええ? 信じられない。本当か? 記憶にないぞ!」

 僕は女占い師の顔を見るのがいやで、すぐに退散したが、下宿に帰る途中のタクシーの中でも、吐いてしまった。とんでもない卒業式の一日であった。それ以後はあまり、チャンポンをしないこと、限度をわきまえて、ゆっくり飲むこと、何かを食べながら、楽しい雰囲気で飲むことなどを心がけている。

 

                  アルコール摂取による症状

 

1)軽い酩酊:血中濃度 1mg/mlまで

  前頭葉皮質の機能低下にもとづく脱抑制が生じる。軽い興奮状態になり、陽気になり、多弁となり、多幸感、自制心の欠如が見られ、変則的な挙動が見られる。呼吸数、脈拍数の増加、皮膚血管の拡張による紅潮が見られる。この範囲の酩酊状態を持続すれば、気分は最高潮だが、現実にはさらに飲み続けてしまい、次の段階に移行してしまう。

 

2)強い酩酊:血中濃度 1-2mg/ml

 小脳機能抑制により、発語が不明瞭となり、歩行は不安定になり、四肢の協調運動障害が出現する。大脳辺縁系皮質の機能抑制により、情緒は不安定になり、短期間の記憶力低下が出現する。

 

3)急性アルコール中毒:血中濃度 2-3mg/ml

 嘔吐がしばしばみられ、著しい運動失調により立位保持や座位保持が困難となる。また、ある長さを持った記憶の抜け落ちが見られる。

僕が経験した卒業式での酩酊状態の程度は、強い酩酊~急性アルコール中毒の範囲であったわけだ。

 

4)高度中毒:血中濃度 3-3.5mg/ml

 すべての感覚に対する反応はほとんど失われる。自発運動もなく昏睡状態となる。低体温、呼吸数低下が見られ、心拍数は増加し、皮膚は冷湿化し、瞳孔は散大する。呼吸筋麻痺で死亡することが多いが、死亡者の平均血中濃度は 4mg/dl前後である。

 

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5月2日

男女の生み分けのこつ

               男女の生み分けのこつ

 数十年前に男女をいかに生みわけるかとういう議論があった。僕は最初の子が女児だったので、二人目は絶対に男の子が欲しいと思って、いろいろと情報を集めたことがあった。現在、次のような考えや方法が正しいのかどうかは定かではないが、二人続けて、女の子の場合には参考にしてください。

X染色体(女)は酸性環境でも生存しやすく、一方Y染色体(男)は酸性環境では死滅しやすく、アルカリ環境では生存する。女性のトンネルの内部は通常、酸性である。女性の潤滑液や粘液が充分に出ないうちに、男性が射精行為を終わってしまうと、Y染色体は酸性環境では死滅しやすいため、X染色体を持つ精子が卵細胞に合体しやすくなる。したがって、女性が喜びを感じる前に男性が絶頂期を終えてしまう場合は女の子ができやすい。男の子が欲しい場合はもっぱら、男性サイドの努力、我慢が必要である(女性は性感のコントロールが難しい)。男性はある程度、理性により射精をコントロールできるようになっている。その行為の最中に敵に襲撃されても、臨機応変に対処しなければならないので、恐らく本能的に女性とは違うメカニズムが働いていると思われる。

 よく、昔から一姫二太郎と言われるが、婚前交渉がなかった時代では、最初が女の子、二人目は男の子が多かったのであろう。アルカリ性、酸性食品の話もあるが、上記のストーリーの方が科学的だと思われたので、実行してみたが、うまく成功し、二人目は男児だった。この理論が正しいかどうかは分からないが、男の子を欲しければ、奥さんを気が狂わせんばかりに、喜ばせる努力(?)を男性がしないといけない。

http://www.drakahige.com/FAMILY/MAN/HEALTH/2001/2001102202.shtml

http://w1.nirai.ne.jp/nhikyoku/nahaH_chanpru/nahaH_chanpru_med11.htm

http://buntoku0.hp.infoseek.co.jp/magari/divide/Divide.htm (詳しい理論と方法が書かれている)

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4月28日

夏目雅子-14年目の真実-

夏目雅子-14年目の真実-(知ってるつもり?でとりあげられた)

 彼女は急性骨髄性白血病で死亡した。僕は彼女があまりにも早く死んでしまったので、エイズで死んでしまったのではないかと邪推していた。急性骨髄性白血病なら、完全寛解といってかなり良くなる場合が多い。僕が属していた名大第1内科は白血病の研究、治療で日本一だったので、その治療の進歩は知っていた。それでそんなに早く死ぬはずがないと思っていた。以前に日記に書いたことがあるが、僕は医学生の時、最初、白血病の研究をしたいと思った。当時、第一内科の山田一正先生の講義に魅了されたこと、また、親父が広島原爆の翌日に1日だけ、広島にいたことにより、被爆2世の僕としては将来、自分が白血病になるのではないかという恐怖心があったからだ。僕が大学院生時代にお世話になった先生の一人は名古屋第一赤十字病院の血液内科部長の小寺先生であり骨髄移植を推進しているが、以前にプロジェクトX に出演されていた。

夏目雅子は入院5カ月後、一時、白血病は完全寛解になった。しかし、悲しいかな、6カ月後(1カ月後)肺炎になり、入院7カ月後に死亡した。薬の副作用で死んでしまったことになるが、大変残念であった。白血病細胞をトータル・キルするために、白血球が著減する。現在では正常白血球を含め、自己の骨髄細胞を消滅させてから骨髄移植を行うので、臨床成績は非常に良くなっている。チェ・ジウが演じていた、美しき日々の女性は慢性骨髄性白血病であったが、最終回で骨髄移植により助かることという、予想外の結末だった。

http://www.tochigi-fukushi-plaza.org/plaza/center/hearing/htm/CA_Culture.htm

また、臍帯血が骨髄幹細胞として使用されているが、東海大学内科教授の堀田先生(大学院時代の麻雀仲間であった)が、その培養法の改善法を見いだしたということで、NHKのニュースに取り上げられたことがあった。

http://www.tokai.ac.jp/kouyu/newigakubu.pdf

http://www.chiken-net.com/ishishudou/03/01/1.html

 

 

4月27日

脳死臓器移植に反対する意見

脳死臓器移植に反対する意見

食人主義 

食人主義(カニバリズム)は、「脳死論―人間と非人間の間」(鷲田小彌太:三一書房)で展開されている。また、食人主義は、”宗教の力ー日本人の心はどこへ行くのか”(山折哲雄、PHP新書)でも述べられている。 以下に引用する。

「我々の究極の環境問題は飢餓の問題ではないかと思うようになりました。(中略)飢餓という絶対絶命の状態で最後に残された選択とは、他人を食べるか、自分を食べるかという二つの道のどちらかだろうと思います。まず、他人を食べるという選択ですが、このことに関する歴史の証言は事欠きません。(中略)文学の世界では野上野生子の「海神丸や武田泰淳の「ひかりごけ」といった小説で人肉を食べることが描かれています。

また、人類学の立場からは人を食べる習慣に対して儀礼的食人とか医療的食人といった解釈が行われたりしています。いずれにしても、死者を食べることで追悼の気持ちをあらわす食葬というような考え方が一般化するようになるかもしれない、などとも想像することがあります。(中略)

一方、自分を食べるという選択はどうでしょうか。この場合は自らの意志で食を断つということです。(中略)

今日、議論されている脳死と臓器移植の問題は、他人を食べるという行為の予行演習のように私の目には映るのです。理屈をつけていえば、他人の臓器を食べて生き残る行為を意味するからです。それに対して、もう一つの選択の道、自分を食べる行為を現代の文脈に移せば、安楽死、あるいは尊厳死という課題になるのではないかと思います。外からの栄養の補給を停止して、少しずつ自分自身を枯死の状態に近づけていく。それはより「死を生きるための行為」だと私はとらえています」 (引用終わり)

     脳死・臓器移植に反対する医師の意見

(中日新聞1997年6月27日:渡部良夫氏(循環器内科学専攻、元F大学教授)

「脳死についてー人は心臓が止まってどんどん体が冷たくなり、皮膚が土気色に変わってようやく死を納得できる。人工呼吸器につながっている脳死患者は体が温かく、皮膚の色も良い。普通の感性を持った人間ならこれを死と認められない(後略)」

「臓器移植法案についてー本人の意志うんぬんよりも前に、移植医療はやるべきではないということです。医療は本来、患者個人のみを対象として完結すべきものなのに、患者を救うという名目で第三者を傷つけ、死を早める行為がなぜ正しい医療なのか。手術の現場に立ち会って、移植医が実際に動いている心臓を切り取って別人に植え込む所を見たら、 だれでも臓器移植がいかに残酷な医療かを実感できる。それが一般的には見えない所ですべて行われ、結果だけ知らされるので、すべてきれい事で済んでしまう」

PS: 1)現在、インフォームド・コンセントが日本でも大事であることが言われ、実践されているが、臓器移植を承諾する本人がどれほど、脳死、心臓を取り出すということを理解しているのであろうか?

1。運転免許更新時に臓器提供希望者に脳死の説明や実際の脳死患者からの臓器の摘出、患者への移植手術をビデオで見てもらった上で、臓器移植用カードにサインするかどうかを決定してもらう。

2。ドナーの家族も、判断を下す前に同様のビデオを見てもらってから、決定してもらう。

3。ドナーの家族が移植を承認しても、後で後悔(説明を十分受けなかった処置がなされる等、やはりビデオで見せるべきだ)するということがあるらしいので、その家族の精神的サポートを行う体制が必要であるし、レシピエントの患者・家族とドナーの家族との交流が望ましい。(自分の子供が生まれる時に出産に立ち会う男性が増えてきているが、自分の家族が脳死で臓器が摘出される時、その模様を見学できてもいいのではないか、それを見学できる権利は当然あるのではないのか?それとも、NHKテレビで、実際の脳死患者からの臓器摘出のすべてを放映して国民に判断してもらうべきではなかったのか?) 

上記のことを脳外科の教授に話したら、それは生々しくて、だめでしょうと言われてしまった。脳外科の手術でも詳細に説明しすぎると、患者が気持ちを悪くして手術の承諾を断る場合もあるそうだ。生きている心臓を取り出す場面はまるで、ホラービデオかもしれない。

アメリカでは臓器移植はビジネス、商売で医者はものすごくもうけていて、臓器をハイエナのようにさらっていくそうだ。僕の知り合いの肝臓の専門医はアメリカの肝臓移植のメッカのピッツバーグ大学に留学していたが、その当時、100人程の日本人の外科医が留学していたそうだ。アメリカでの臓器移植は金持ちの医療である。4000万から5000万円も費用がかかる。脳外科の教授は日本で脳死臓器移植を本当にすすめたいのなら、臓器を提供した患者の家族に、たとえば、心臓なら1000万円を支払うようにすれば、登録者が増加するのではないかと、言っていた。心臓移植は生々しいので、人工心臓の開発の方がいいのではないかとも言っていた。

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4月25日

医療裁判の判例

裁判の判例がインターネットで検索できる時代になってきた。学生の講義で、下記のような具体的な事例の提示が必要なのかもしれない。また、裁判になっているようなくも膜下出血関連の事例も学生の時から講義があると良いと思われる。

http://courtdomino2.courts.go.jp/Kshanrei.nsf/webview/C6E67C7FE59B376F49256B5A000381F4/?OpenDocument (ウェルニッケ脳症と高カロリー輸液)

http://courtdomino2.courts.go.jp/kshanrei.nsf/webview/11AE40CB22BDFE4549256DAB001D415F/?OpenDocument (統合失調症と悪性症候群)

http://courtdomino2.courts.go.jp/kshanrei.nsf/webview/628D58F66B6DB9AB49256E3C0016C952/?OpenDocument (統合失調症と水中毒)

PS :僕のブログ日記に医療裁判に関連したものもあります。

http://spaces.msn.com/members/hranmu/ (ニューロドクター乱夢随想録)

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4月24日

理系白書

理系白書

毎日新聞女性記者のブログを毎日見ている。サイエンスカフェの話があったので、下記のコメントを書いておいた。

地球外生命体の可能性の話ですが、地球人のような知的生命体の可能性についての言及はなかったですか?
 日本人はシャイなのか?大学院生時代に日本免疫学会に初めて参加したら、若い研究者がマイクの前に並んで、手厳しい質問を発表者にしていて驚いたことがありました。僕はずっとシャイな人間でした。30歳の時にペンシルバニア大学に3年間留学しましたが、人前でしゃべること、堂々と質問することまったく恥じらいを感じなくなりました。
 疑問を持ったら、即座に質問をすることが、相手にとっても喜ばしいことと思います。でも、留学経験のない先生方はどうも、意見を表明することが少ないようです。

追加:2人で3本のワインをあけたのですか?相当の酒豪ですね。お相手したいものです(笑)。

http://spaces.msn.com/members/rikei/ (理系白書)

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